北東亜細亜共同体論

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企業・団体献金は反民主的 (2025.03.12)

企業・団体献金は反民主的(未定稿)

 

日本は、憲法の前文を引き合いに出すまでもなく、主権在民の国である。つまり、主権は国民しか持っていない。だが多くの政党は、企業・団体にも主権があるように曲解し、主張している。そうして、企業・団体の政治献金を是認し、企業・団体の政治に対する影響力を肯定している。

ここで、あらためて企業・団体献金の問題について、視野を広げて、日本国の民主主義の視点から考えてみよう。献金の賄賂性というような法律論としてではなく、幅広く、政治論として考えてみよう。

日本は、いうまでもなく民主主義国である。主権は、国民にある。

主権とは何か。それは、国家の意志を決定する権利である。それが、日本では国民にある。これは、国民だけが持っていて、国民以外に主権を持っている者は、いないことを意味している。もちろん、企業・団体に主権はない。

このことは、国政選挙のときに分かる。選挙権を持っているのは国民だけである。企業も団体も選挙権を持っていない。

いま、企業・団体献金の問題が、政争の焦点になっているが、各政党のこの点についての認識が曖昧である。曖昧なままで、無用な論争を続けている。

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企業・団体献金問題について、国会では特別委員会を作って、ようやく審議を始めた。

はじめに各政党の主張を見てみよう。下の図がそれである。

 

  •    企業・団体献金に対する各党の意見
  • 衆議院の政治改革に関する特別委員会(3.10)より
  •  自民     禁止より公開
  •  公明     規制強化
  •  国民     規制強化
  •  立憲     禁止
  •  維新     禁止
  •  れいわ    禁止
  •  共産     禁止
  •  有志     禁止

 

この図から分かることは、つぎの通りである。

  • 国民を除く野党の一致した「禁止」
  • 自民の孤立
  • 公明の自民からの離間と国民の自民への接近

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ここで指摘したいことは、審議を始めるのが、あまりにも遅かった、という点である。

それに加えて、それよりも重大なこととして指摘したいことは、3月中に結論をだす、という点である。長引くと不利だから、早く幕を閉じたい、という自民の思惑だろう。

だが、この問題は、積年の宿痾である。だから、短い審議期間にし、絆創膏を貼って当面の痛みを取る、という弥縫策ではなく、審議期間を長くして徹底的に審議し、膿を出し切って、根治すべきではないか。

せめて、3か月後の参院選まで続け、その上で国民の審判を仰ぐべきではないか。その後に、法の改正を行えばいい。

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最後になるが、もう1つ指摘したいことがある。それは、個人献金ならいいのか、という点である。

これは、主権は各国民が平等に持っている、という点にかかわる。

献金額の多い国民のほうが、献金額の少ない国民よりも強い主権を持つようになってはならない。つまり、主権が不平等になる。市場主義にならされた頭脳では、無意識にせよ、それを見逃すだろう。

ここは、大きな工夫を考えなばならない。

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